関西地区の医師不足は深刻なのか

日本は医師が不足しているが改善されつつある

「日本全国で医師不足が深刻化している」
そんな話は医療に携わっていない人でも耳にしているかもしれません。
では実際はどうなのでしょうか。

人口10万人に対して何人の医師がいるか、という指標が一つの目安とされることがあります。
日本のように経済大国であり医療分野が発達している、いわゆる先進国では、人口10万人に対して300人以上の医師がいるのが普通。
しかし、日本は250人にも満たないのが現状です。

この数字だけを見ると、やはり日本は医師が不足していると言えるでしょう。
ただし、この状況は改善されつつあります。

250人にも満たないと述べましたが、平成26年(2014年)は233.6人と、300人にはまだまだ及ばないものの、平成18年(2006年)はこの数字が206.3人だったことを考えると、人口10万人に対する医師の数で見れば、需給のバランスが少々取れてきたと言えるでしょう。

医師不足は地域により差が大きくなっている

では、関西はどうでしょうか。
この地域に限ってみると、全国の中でも特に医師不足が深刻であるとは言えなさそうです。
滋賀が平均を少し下回ってはいますが、京都や大阪、和歌山などは医師の数が、少なくとも全国の他の県と比較した場合に不足しているわけではありません。
兵庫や奈良は、だいたい全国平均並みの医師の数を確保することができているようです。

ただし、だからといって関西が医師不足とは縁がないとまでは言えないでしょう。
都道府県別で見ればそこまででもありませんが、同じ府県の中の市区町村同士で比較した時には、どうしても地域差が出てしまい、医師が不足しているところとそうではないところの差が非常に大きくなってしまっているのが現状です。

シンプルに表現すると、都市部では医師は十分な数が確保できていますが、郊外や人口が減ってきている地域では医師不足が深刻化してきている、となるでしょう。

赤字を出す病院も出てきており、そうなると病床の数を減らさざるを得ません。
医師に対する待遇も悪くなり、離職する人が続出。
それによってさらに経営が悪化するという負のスパイラルに陥る地域も出始めています。

待遇は医師の転職事情を考える時には外せない要素。
地方では都市部よりも待遇がいいこともありますが、それはあくまでも経営が成り立つ程度の人口が保たれていることが最低条件。
過疎が進む地域では待遇を上げることによる医師の確保は難しい状況にあるのです。

また、医師の数は十分であっても、例えば内科医が足りない地域があったり、産婦人科医が不足している県があったりなど、それぞれのエリアで異なる事情を抱えている現状も無視することはできません。

人手が足りない地域に着目し転職先の候補として考える

それぞれの医師の転職事情によって選択する地域や診療科目は異なりますが、関西圏でも、特にこうした人手が足りていない地域に着目し積極的に勤める病院を探すことには大きな意義が出てくるはず。

是非、そうしたことも考慮しながら転職先の選別を行ってください。
それがその地域の医療を発展させることにも繋がり、延いては日本全体の医療の発展にも寄与することになります。